形成外科
形成外科

形成外科とは比較的新しい診療科でいまだによくわからないと思う方も多いと思います。簡単に言ってしまえば体表面の外科ですが、扱う疾患はさまざまです。皮膚外科という言葉もありますが、こちらはどちらかというと皮膚疾患を外科的に治療するという意味合いがあります。形成外科とは皮膚はもちろんのこと、皮下組織、血管、神経、筋肉、骨など、いろいろな組織を扱って、さまざまな機能や体表、見た目の悩みを解決する科です。
例えば、熱傷や外傷、がん切除による傷跡、組織欠損、生まれつきのあざや変形などのボディーイメージの変化や変形に対して手術を行ってあるべき姿に作り直します。加齢とともに下がってきた瞼に対しても以前の機能を取り戻すように作り直します。新たに生じた腫瘍に対しても、単に切除するという考えよりも、もとに近い状態に作り直すというのが形成外科のコンセプトの大きな違いです。
われわれは皆様の身体に生じた変化や異常、整容的な不満に対して様々な方法を駆使して機能や形態を改善し、それにより生活の質が向上することを目指しています。
けが
日常生活において、突然いろいろなケガをすることがあるかと思います。よく見られるものとしては、切り傷、擦り傷、刺し傷、噛み傷、やけどなどが挙げられます。皮膚や皮下組織の損傷は初期の治療が重要であり、その後の治癒や瘢痕形成に関わります。程度にもよりますが、なるべく早期の医療機関の受診が望ましいと言えます。
熱傷(やけど)
熱湯や油などの高温の液体や火炎、高温固体への接触などによって皮膚が障害をうけるものを熱傷といいます。特殊なものでは湯たんぽなど低温でも長時間接触によって起こる低温熱傷、電気や化学薬品による皮膚損傷なども熱傷として取り扱います。当院は熱傷専門医が在籍しておりますので、安心してご来院ください。
傷あと
外傷や熱傷、手術やにきびなどにより、目立つきずあと(瘢痕)が残ることがあります。きずが盛り上がって、肥厚性瘢痕やケロイドという状態になったり、口周り、眼瞼、関節などの周囲であれば機能障害を伴うこともあります。治療は保存的治療から手術まで状態に応じて方法が異なります。
あざ(母斑、色素性母斑)
母斑は、いわゆる「ほくろ」や「あざ」の総称で、生まれつき、または成長とともに現れる皮膚の色や形の変化です。多くは良性ですが、大きさや色の変化によっては注意が必要な場合もあります。見た目の改善や悪性の可能性が疑われる際には、切除やレーザー治療など適切な対応を行います。
できもの、しこり
(皮膚・皮下腫瘍)
皮膚には多くのできものが生じます。皮膚表面にしこりのように触るもの、ほくろのようでも急にできて出血するもの、皮下深くに触れるもの。いわゆる腫瘍と言われるものにも、良性と悪性のものがあり、当院ではダーモスコピーやエコーを用いて総合的に判断し、必要があれば生検(パンチ生検)を行い、病理組織検査を行います。その上で適切な手術方法を選択します。粉瘤はよくみられる疾患ですが、切除する場合には念のために病理組織検査を行います。また粉瘤は正式には表皮嚢腫と呼ばれる角化組織の詰まった袋ですので、細菌によって感染すると膿が貯留して切除が困難な場合があります。早めの受診をおすすめします。
脂肪腫は最も一般的な良性腫瘍で、やわらかいしこりとして触れます。背中や肩、首などに多くみられ、痛みはほとんどありません。大きさはさまざまで、気になる場合は手術で摘出します。再発はまれです。当院ではなるべく小さい切開で摘出します。
眼瞼下垂
上まぶたが下がることで視野が狭くなり、目が開きづらくなります。眉毛を上げる筋肉を過剰に使うので、額のしわや肩こり、頭痛の原因になることもあります。治療は基本的に手術を行います。
逆さまつ毛
逆さまつ毛は、まつ毛が内側に向かって生えることで、角膜や結膜に触れてしまう状態です。目の異物感や充血、涙目の原因となり、放置すると角膜に傷がつくこともあります。手術でまつ毛の向きを整える治療を行います。
巻き爪・陥入爪
巻き爪は、骨変形と共に爪が下の皮膚を巻き込むように彎(わん)曲した状態をいいます。矯正できる場合は器具を装着します。症状が強い時には、爪抜去や、手術が必要になります。陥入爪は爪の両端を深爪した際に皮膚に食い込むことで炎症や腫れ、疼痛が生じます。化膿した場合には爪を部分的に抜くことがあります。繰り返す場合にはフェノールを用いて、爪の端部分が生えないようにします。
ワキガ(腋臭症)
わきの下にはアポクリン腺とエクリン腺という2種類の汗腺(汗を出す器官)があり、わきがとは、アポクリン汗腺からの汗の成分と、皮膚表面の細菌が作用して特有の臭いを放つことをいいます。アポクリン汗腺は、ホルモンの分泌が活発になる思春期から活動をはじめるため、このころに症状を訴える方が多いようです。治療としては、ボツリヌス毒素注射や塩化アルミニウム溶液の外用、レーザーによる脱毛法、手術法(剪除法)など症状に合わせて選択します。
難治性潰瘍 糖尿病壊疽
皮膚潰瘍とは、皮膚が欠損した状態で、糖尿病、動脈硬化、静脈うっ滞、膠原病血流などが背景にあり、感染などが原因となってなかなか治らないものを難治性潰瘍と呼びます。創部の処置に加え、原因となる疾患への対応も行いながら、状態に応じた治療で改善を目指します。足趾壊死などがみられれば、切断を行うこともあります。
折れ耳
折れ耳とは、耳の軟骨の形態や発育の影響により、耳の一部が折れ曲がった状態を指します。生まれつき見られることが多く、見た目が気になることでお悩みになる方もいらっしゃいます。乳児期であれば矯正器具による治療が可能な場合がありますが、成長後は手術による改善を検討します。当院では耳の状態を丁寧に診察し、患者さまのご希望や年齢に応じた適切な治療方法をご提案いたします。お気軽にご相談ください。
先天性疾患
(折れ耳、副耳、耳瘻孔、
陥没乳頭、臍突出症、真性包茎)
耳の形態異常やケロイド、耳垂裂なども手術が可能です。埋没耳は乳児期に矯正具を使用することで治療可能ですので、早めの受診をお勧めします。
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